2004年10月11日(月:星期一)

大家姐は、「大埔(だいぽー)」という所で塾の先生をしている。
昨日の夜遅くまで色々教えてくれたのに、7時には起きて出勤。
私は寝ていていいよ、と言ってくれたけど、とりあえず7時には起きて寝ぼけ眼で大家姐を見送る。

「パッポー・パッポー・パッポー」という信号機の機械音。
七月の気持ちいい朝のような雰囲気。学校から聞こえる声。

今日はお昼は「大埔」まで行って大家姐とお昼の予定。
テレビをつけると3チャンネルくらいが広東語、2チャンネルくらいが英語、他が北京語と
チャンネルごとに話している言葉がちがう。
カレン・モクがしきりにCMに出て来て、髪の毛をたなびかせたり、睫毛をばちばちやっていた。

優雅に過ごして家を出る。
家の鍵を貸してもらっているのだが、
香港の家は普通のドアに鍵穴が2コ、門みたいなドアに鍵穴が1コの計3か所を締めるので、
慣れてないと結構時間が過ぎてしまう。

  開けて  締める

家の外の十字路を横切った時、「小姐(しうじぇー)!!」と女性警察官に呼び止められた。
へんな違反チケットをわたされる。・・・??なんだ?
十字路は全部一斉に青になるのだが、どうも斜め横断は禁止らしい。・・
チケットには罰金2000ドル(3万円弱)と書いてあった!
「おーはいやっぷんやん」(私は日本人です)と言うと、
「うえー?!ねーはいやっぷんやん??」と困り果てた顔になり、パスポートの提示を要求される。
家に置いてきてしまった・・・。家に取りに帰ったほうがいいですかと言うと
今はいいけど毎日持ち歩きなさい、と忠告してくれて、信号やら交通ルールやらを、
英語を交えて説明してくれた。

もう・・失敗だらけだよお。

とりあえず事なきを得て、沙田駅行きのバスに乗る。
香港のバスは二階建てでテレビまで付いていて快適。
いいなあ。日本のバスも全部二階建てにすればいいのに・・。

駅からは電車にのって3駅くらい。
車内はかなりキレイ。電車に乗って寝ているのは日本くらいなものだ、なんて聞いたことが
あったけど、結構皆寝てる。
携帯電話がひっきりなしに鳴って、誰かが「わい?」と言っている声が聞こえる。

大家姐が書いてくれた道案内の通りに辿って、「大埔墟」(・・「墟」ってなに?ここ?だよね??)
駅に到着し、勤め先までバスに乗る。
「墟」はCITYの意味らしい。うむうむ合ってるぞ。という所で、またまたへま発見・・。
香港で使える携帯電話を家に置いて来てしまった・・。あちゃーー。

でもでもバス停で待っててって言ってたし、大丈夫、待ってれば、
と思って優雅に近くのスーパーで買い物なんかをして待っていたら、
30分たっても大家姐がバス停に来ない・・。来ない・・こなーい。

近くの公衆電話はコインを入れても通じない。
涙目になりながら歩いていたおばさんにはなしかけると、
私広東語しかしゃべれないわよ。と言われるも必死で食い下がり、公衆電話の使い方がわからないと
言うと、「これは壊れている。ちかくのあそこにも有るからあっちで掛けなさい。」
と公衆電話の場所を案内してくれる。

コンビニの中にあった公衆電話は通じた。・・ううー留守電だよー。
また掛ける。「わい?」・・つうじだーー。
今、バス停に来ていて、OKマーケットの中にいると告げると、
大家姐が来てくれた。!!やっった!!
大家姐もかなり心配したらしく顔が汗だく蒼白だった。ごめんごめんごめんなさい・・。

やっとこ1時前に飲茶屋さんに行って座る。
とにかく心配したから、まず家に帰って携帯を持って来てから、夜、沙田の駅で待ち合わせて、
一緒に旺角に行きましょう。まず家に帰りなさい!としきりに念をおされる。
・・うんうんそうだよねそうだよね。ごめんね、心配かけて・・。
そして何個も食べないうちにお腹一杯になってしまった。。
・・ううーなぜだよお。どれも美味しいのに・・。
家にお持ち帰りすることになった。・・なんか緊張してるのかな。どうしても食べられない。

トニーが表紙の雑誌(SISTER)を買って、
沙田に帰ると今度はバス停にどうしても行けない。
遠回りをぐるぐる。トイレにも行きたいのにトイレもない。
なんだか気持ちも悪くなって来た・・とりあえず帰りたい、帰りたい。
やっとこバス停に着いて言われた通りのバスに乗る。
二階に行く気力もなく、一階に乗っていたらかなり運転が乱暴で酔う。
ううーぎもぢわるい。

・・そして着いた終点は見た事のない所だった。
あまりの暑さ、気持ち悪さ、精神状態の悪さに逆に笑いが込み上げて来た。
トンマだ。あまりにトンマすぎる。
もういい。ヘマを楽しもう。

着いた所は大きな団地。どうやら近くに駅もあるみたい。
なんとかなりそう。もしダメならタクシーに乗ればいいんだし。
大量な数の老人が皆で将棋だかなんだかを公園でしている。
うん。いい眺めだ。

とりあえずトイレに行こう。汚くたってなんだっていい。
とトイレに入って一息ついた。
老人達がじろじろ見るのをきにせず標識通り駅に向う。
大家姐が書いてくれた地図をよく見たら、
私は家から駅に「行く」(由屋企)バスに乗ってしまったらしい。
駅から家に「帰る」(到屋企)に乗り直さなければいけない。

迷ったのは沙田の隣の駅だった。
今度は道々のヒトに乗る所を教わる。

・・ついた。
家についた・・・。
はあ、こんなんで後何日間か香港でやっていけるんだろうか。
あああー。

としばし家でごろごろ。
何しに来たんだ。私は。とおもっていたら、すこし吐いてしまった。
とほほ。とほほ。とほほのほ。

でも何かがふっきれた。
「2046」見たい。そうだ、旺角に行く前に「2046」見よ。
気持ちを落ち着けて電話とパスポートを持ってもう一度家を出た。

「沙田」の駅は、どでかい駅ビルになっていて迷う程。
中には映画館もあるのだが、探し当てる事ことができなかった。
結局「2046」はあきらめ、
とりあえずおすすめの安い靴屋さんに向う。

ほんとだ・・安い!20ドル(300円)くらいから売っている。
お店のヒトに広東語で話しかける・・通じる!
サイズや色の有り,無し、試し履き。100ドル程(1400円くらい)の靴を購入。
隣の店は下着屋さん。
これまた安い!言葉が通じる!
またまたパンツだのを沢山買い込む。

そして斜め前はまたまた靴屋。
この店はどうやら若者に人気みたいで学生さんやらがひっきりなしに入ってくる。
ここでは156ドル(2000円くらい)のブーツを購入。

バカみたい。元気になってきた。
やっと本来?の自分が戻ってきた。
色々なことが冷静に判断できる。
そうか。。。やっぱりなんだか緊張してたんだなあ。

その隣はCD屋。「2046」のサントラも売ってる!
でもでもこれは表紙がチャン・チェンとカリーナ・ラウバージョン。トニさんバージョンも
あるはず。
そしてその隣の店ではマフラーと、もうなんだか知らないけど散財したら元気が出て来た。
やっぱり女子ね。

夜7時に沙田駅で大家姐と合流して旺角へ。
やっぱり食欲はちょっとないのでお粥を食べる。
お粥屋さんの店員が話しかけてくれる。日本人なのに広東語を話していていいね。
なんて言ってくれてとてもうれいしい。

そして町中には「2046」の映画看板が!(ピンぼけすみません・・)





町のCD屋さんで「2046」のサントラも

「トニー・レオンとチャン・ツイィー」バージョンを無事購入。

それにしても生写真を売っている所では、「梁朝偉?無!」(トニーレオンなんかないよ)
って言われるし、
欲しいDVDも「そんな古いの置いてないよ!」って言われるし・・。
(ええーこのアンディーのなんか超古いじゃんか!この周星馳なんて若いじゃん!)
とか思いながら買い物。いいんです。そんな梁朝偉さんが私は好きですよ。

それでもDVD何枚かとVCDを購入して、女人街で靴下を買い、
〆は「許留山」で亀ゼリーを食べて帰る。

家で早速「2046」のサントラを聴く。
ザビアクガートの「perfidia」を聴いて思わず涙してしまう。

部屋から窓の外を見た所
1階はG階。2階が1階
大埔は「新界」と言う地域。新界のタクシーは緑
バスの横っ腹にあったサミーとアンディー新作映画の宣伝
監督はジョニー・トー
ココハ・ドコ??
最寄りのバス停沙田第一城
精神状態最悪な中見た薬の宣伝・・かわいい
沙田に向うバスの中、見た夕日 沙田の駅ビルにあるスヌーピーランド
有名な旺角の町並み(ピンぼけ)
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